希望を抱き、恐怖に震え、畏怖にうたれる。究極の歓喜があり、耐えがたい絶望がある。サッカーという冒険には、人間のあらゆる感情が凝縮され、すべての営みが投影される。だから、刻まれた記憶は決して色褪せない。
もし君が、フットボールへの扉を開けようとするのなら、それはインサイドキックの扉を開けることになる。それだけに基本技術であるインサイドキックの重要性をキャプテン「ドゥンガ斉藤」は声を嗄らして激しく説いてきたのだ。

もし君が仮に、左足アウトサイドのインフロントキックでも試みようとしようものなら、炎のアドバイスは見逃さない、たとえ君が敵のチームだとしてもだ! (関連記事へ)

その日、その時、集まった人間を均等に出場させる・・・暗黙の掟が破られた瞬間だった。

結果最下位。監督更迭劇の背景には成績より、朝5時に起きたのに10分しか出られなかった者たちへの当然の代償がある。

読者からの投稿

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↑躰は震え、ボールは岩のように堅く、濡れたユニフォームは重い。激しい雨は雹に変わり、風は一層強くなる。彼らが待ち望むのは勝利を告げるホイッスルでなく、もうやめましょう、という大人の言葉だった。(関連記事)

得点できないストライカー。彼もまたそのプレッシャーの中で喘いでいた。近代サッカーに於いてのFWの役割は、なにもゴールを奪うことが総てではない、それでもいつ訪れるか解らないその瞬間をひたすら追い続ける事は、彼にとって枯れた井戸に延々と小石を投げいれるような徒労であり苦痛だったに違いない。(関連記事)

チームプレイに徹することが結果的にゴールに繋がった。ストッパーポジションに居ながら「今日は絶対得点してやる」と豪語するJAPA@シンク。それはドライバーで寄せを狙うようなものだ、柳!


すべてが遠い昔のように思える。

長い年月が流れ、死の床につく日が来ても、この日のことは忘れないであろう。風待ち、無策。この日、彼らも宿舎に帰り、人目も憚らず、ひとりで泣いた。(日本語通っていない)

辺境は観光地にされる。例外はない。

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Photgraph-TakakiIshi
Text-EiichiroEndo

予告!次号、別冊「ジョッピンカルはこう攻めろ!」