2000.7.13(045)号
希望を抱き、恐怖に震え、畏怖にうたれる。究極の歓喜があり、耐えがたい絶望がある。サッカーという冒険には、人間のあらゆる感情が凝縮され、すべての営みが投影される。だから、刻まれた記憶は決して色褪せない。

絶倫ヘクトパスカル - 新札幌強化計画

ぼな・せーら!ラテン車への愛はあるか?

イタリアの自動車メーカー、アルファ・ロメオ社とのパートナーシップを結んだジョッピンカル札幌。

それを記念して7月29日に開催されるアルファロメオ杯こと、ロメオ・カップ2000

世界中では、本大会出場の6カ国の、強化のための選手の移籍、テストマッチの結果、優勝国のオッズの噂などで持ちきりだ。

今回は、ロイタ一発電が入手した独自の情報を、一部未確認情報を交えながらお伝えする。

まず、開催国として予選免除された、本家ジョッピンカル札幌。

今大会の顔ぶれの中では、予選突破もままならないのは確かではあるが、既報の通り、今回、開催国特権として外国人枠の適用が認められた。イメージが掴みにくい人は、インターコンチネンタルカップでリーグ所属外国人枠と適用した香港代表をイメージして欲しい。

外国人として招致されたのは、札幌リーグ5部の北都建材ヒーローズのOB。もちろん現役選手ではない更年期障害に悩む一線を退いた選手たちである。今は試合会場にこそ、足を運ぶが、若手への切り替えに出場機会もないため、定員割れに悩むジョッピンカル札幌と南北合同チームのような形で手を貸してくれることになったのだ。この北と南の調和次第では隠れた優勝候補ともいえるかもしれない。

次に、外人部隊ジョッピンカル新札幌ことJPCアンダーグラウンド&ニコ(仮名)

まずは、大型移籍のニュースがゴッサムシティを震撼させた。
未だに勝ち星を挙げられない宿敵、大地蹴玉団ことTERRA FC の主力選手、77番TAKEこと竹内 天志のジョッピンカル新札幌ことJPCアンダーグラウンド&ニコ(仮名)への電撃移籍のニュースである。
イメージが掴みにくい人は、ホン・ミョンボが日韓戦の後に突如、日本国籍を所得したと考えてみて欲しい。

昨年も、本家ジョッピンカル札幌を完膚無きまでこてんぱんにしたゴイスFCから、創立メンバーでもある森井綾選手が電撃移籍してきてマスコミを賑わしたが、それに並ぶ大型移籍である。

まったく何がでかいのかといえば、態度がでかい。竹内選手は移籍の理由について「ただ、新札幌のナイキ・オレンジのユニフォームが着てみたかった。」と会見した。

これに対して、大地蹴玉団ことTERRA FCの代表こと、社団法人(しゃだん のりと)は、「彼はTERRA FCだけの試合数では身体の火照りが静まらないアジアの種馬、どうか入れてやってください。」とクールに受け答えた。しかし記者会見からの去り際に寂しそうに「それと僕が新しく買ったステップワゴンの事を、ジョッピンバス2号と呼ぶのはやめてください。」と呟いたのを見逃しはしなかった。

しかし、新ユニフォームは去る7月8日に支給されたので、目的を完遂した竹内選手が、今後も来るかどうかは定かではない。彼は国籍の問でロメオ・カップ2000本大会では頭を悩ませるだろう。イメージが掴みにくい人は、国籍は日本だが父や母は韓国人だと想像して欲しい。

そんなこんなで7月20日、前田森林公園にて本大会への布陣を試すテストマッチが行われた。

我がロイター電は、またしてもおきまりの第2土曜日はFIFAの営業会議でこの試合を見ていない。そこでバッドドックことBdクマザワさんのリポートを転載する。(以下転載)


    ぐらしゃす!イエス!イエス!お疲れさまです。

    本日の試合結果
    新札幌-FCアシス
    前半 0-1
    後半 1-1
    合計 1-2

    開始早々、この日新調されたユニホームが汚れるのが気になったのか、あれよあれよとゴールを割られた新札幌。
    序盤はFCアシスの猛攻に防戦一方の展開。
    ときおり、ロングボールを受けたソウ@天然パーマがドリブルで勝負するも相手ディフェンダーに阻まれます。

    後半、新札幌は中盤にエビラ@新婚3ヵ月を投入。
    すると、中央の高い位置でボールがキープされ3TOPの左右へボールが出始めました。
    すると相手ディフェンダーバランスも序々に崩れはじめキン@やたら絶好調が相手ペナルティーエリアの外から豪快なミドルシュートを決め同点としました。

    後半、高い位置でボールが回り始めた新札幌、このまま同点で終了か?と思われた後半ロスタイム中盤からのこぼれ球に反応し、これまた豪快に飛び出したゴールキーパー奈良@社内ではみんな仲良くね。の隙をつかれ、無人のゴールへ決勝点をたたき込まれ、惜しくも敗退してしまいました。

    新札幌は押し込まれていて相手ディフェンスの位置が高いとき、3TOPの左右と、いわゆる3ボランチの左右が重なってしまいます。こうなると、真ん中のバランスが崩れずるずる下がってしまい、にっちもさっちもいかなくなってしまいます。

    3ボランチ左右は3-5-2のウイングのような開く意識よりも真ん中へ切れ込んでいく意識で、高いポジションで開いた3TOPへボールを配給し、さらに自らゴールも狙うといった、ボバンを中心としたクロアチアの黄金の三角形並のテクニックを3ボランチ(と、TOP下)は要求されるかもしれません。
    3-4-3の本家オランダはどうやってるのか知りませんが。(本家オランダのことはあとで教えてくださいね。エンドウさん)

    今回のゴールもエビラ@新婚3ヵ月の高い位置タメで楽になったボランチ、タケ@赤いスカイラインが起点となって、TOPのキン@なんだか絶好調がきっちり仕事しました。

    尚、あまった時間を使って行なわれた紅白戦では中村@美少年(相川談)が23点ゴールを決めて、その生真面目な性格の一端を覗かしていました。
    夏休みのバイトで払えよユニホーム代。

    では。クマザワ

    (文中最後の、中村というのは、俊介ではなく(美少年ではないので)北海道穂別高校サッカー部キャプテン、村上道博くんの事だと思われる)


転載終わり

おーけー、おーけー、レポートありがとう。1-2と惜敗ながら、相手のFCアシスは6月24日にロメオ・カップ2000本大会出場チーム、GWSボンバーを2-0と敗った相手。順調な仕上がり具合といえるだろう。ついでに未完成のフォーメーションの問題を披露してくれたね。

ここで少しだけフォーメーションの話をしよう。

何故、本家札幌が3バック、あるいは新札幌が3トップにこだわっているかお解りだろうか?
それは、草サッカーに於いて、できるだけ大勢の人間が前のポジションをやったほうが楽しいからだ。
ただ、それだけだ。

ただし、Bdが、中盤を3ボランチと称したのは優れた洞察だ。個人的にはトップ下に古典的な10番の選手を置くサッカースタイルにもう未来は無いと思っている。もちろんボールキープに優れたジタンのような選手がいれば別だが。そういう意味では、中田のような選手より、小野のようにダイレクトで決定的なパスをはたける選手が多く日本の中盤に育って欲しい。たとえそれでJ2落ちになっても、だ。

さてさて、こうして世界中で、来る7月29日の本戦へ向けての強化プランの真っ最中ではあるが、最後に眉唾物の移籍ニュースをご紹介しよう。

元コンサドーレ札幌の突貫ストライカー、関浩二選手の新札幌入団の噂だ。現在、小さなジャブのような入団交渉が、じょっぴん掲示板で局地的に進行中だ。

イメージが掴みにくい人は、関くんに、マッチョ好きの絶倫まろりんたんを、あてがおうとしている無茶を想像して欲しい。

あぶねえ!それ以上の想像はよくないぜ。

ロイタ一発・共同通信

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