1999.11.4(036)号
希望を抱き、恐怖に震え、畏怖にうたれる。究極の歓喜があり、耐えがたい絶望がある。サッカーという冒険には、人間のあらゆる感情が凝縮され、すべての営みが投影される。だから、刻まれた記憶は決して色褪せない。

いえす!まだスパイクは脱ぐな。

いえす!11月3日(うるしの日)つどーむ横グラウンドで行われたフレンドリーマッチ、相手は同じ札幌広告業界のチーム、インターノヴェロ。

屈辱的な試練は試合前日に発覚した。
グラウンドは12時まで確保していたはずなのだが、この日の集合は朝8時。インターノヴェロのメイン・マッチは10時から別のチーム(当然もっと強い)と予定されており、ジョッピンカルは
前座試合扱いされてしまったのだ。本来、3チーム総当たり戦にするか10時集合に話を持っていくところなのだが、今回のブッキング担当はBadDog@レバン、故に足下を見られてしまった。

試合は、前回の三角フォーメーションで始まった。
10分単位のボールデッドでフォーメーションがめまぐるしく変わる高度な戦術理解を要する新フォーメーションは、まだまだ未完だ。弱点はインプレイ中のポジション移動時にだらだらと歩いて移動するため、誰かが遅れれば決定的なピンチを招くのだ。

サッキ監督が提唱した全盛時のACミランのゾーンプレス(ここも勉強になります)に続く、世界でも類のない新しい戦術、三角形の頂点から頂点までを30メートルにとどめ、大切なのは「俺どこだっけ?」などと言わず、自分の絶対的な位置(何列目のどちらのサイドか)と相対的な位置(誰と誰とのトライアングルか)を把握して欲しい。

それと、フォーメーションチェンジ時に「回転、かいて〜ん」とニコニコ口々にするのは辞めてもらいたい。ドリフターズの寸劇ではない。映画トイストーリーでバズ・ライトイヤーが「飛んでいるのではない、ただ落ちているだけだ、格好つけて。」と言ったように我々はただ回っているわけではない、フォーメーションを高度にチェンジしているのだ。

ただし、0-0で前半を折り返すと後半は新フォーメーションをあっさり捨てた。勝ちたかったからだ。

後半は、対ヘモグロビン戦で使った前がかりな3トップの布陣。しかし何度も決定期を迎えながらもシュートはヒットせず、自分は攻撃的だと言って憚らない左ストッパー加藤@テレビハウスをあっさり抜かれ、カウンターから、インターノヴェロが先制。
キャプテン斉藤@モーニングの炎のシュートで同点に追いつくも、相手コーナーキックがワンバウンドしてそのまま入る、という草サッカーならでは決勝点で、1-2で試合終了。
夢の勝率2割への道は厳しい。ただし、それほど悲観的な内容では無かったことを記そう。

現在のジョッピンカルに必要なのは、時折ぽっかり空く中盤を埋める汗かきやさんである。二木@テレビハウスがあと5キロ痩せるのは困難であるならば、森井@モーニングのカップラーメンを中心とする炭水化物三昧の食生活からの脱却が望まれる。

ところが、弱そうな対戦相手を見つけるので苦労している榎木津礼二郎のもとに有力な情報が届いた。お馴染み大地蹴玉団ことTERRA FCがお菓子でお馴染みのカルビーFCこと、南郷ッズ(弱そうな名前だ、いいぞ!)に10-0のスコアで快勝した、との事。

前回、TERRA FCの対ジョッピンカルのスコアは6-0、ということは、4-0で勝てる計算ではないか!

インターノヴェロ戦を今季最終戦の予定にしていたジョッピンカル札幌のフロントの動きは迅速だった。急遽、南郷ッズにラブコールを送り、11月7日、日曜日、米里サッカー場にてのブッキングに成功。またオファーを受けたままスケジュールの都合で見送られていた札幌リーグでの長老選手たち、彼らもやってくる。

今回のノヴェロのように時間を分けた2試合ということにはしない。3チームの総当たり戦だ。

それが草サッカーというものだ。

ロイタ一発・共同通信

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