1999.12.25(038)号
希望を抱き、恐怖に震え、畏怖にうたれる。究極の歓喜があり、耐えがたい絶望がある。サッカーという冒険には、人間のあらゆる感情が凝縮され、すべての営みが投影される。だから、刻まれた記憶は決して色褪せない。

Grateful Days -第二回ジョッピンカル・アウォーズ

おそらく天才といわれる人たちは、浄土にとどまることをせず、その曼陀羅を伝えるために帰還をはたした菩薩行であろう。

ラ−ブ!アンドいえす!12月22日、夫婦の日(毎月) 第2回ジョッピンカル・アウォーズが開催された。

昨年に続き、今年も定山渓温泉一泊二日というフットボーラーにとっては羨望の式典は、史上初の4冠制覇を果たしたマンチェスターユナイテッドでさえ実現できなかった偉業である。

放送業界では、Y2K問題で例年より早い局搬入をせかされる年末のクソ忙しい中であるのと同時に、前回アウォーズによって手痛い負債を生み出した経験則から、本年度の納会は見送りか、市内居酒屋でのささやかな忘年会程度、という案も持ち出されたが、それは何も選択しない立場を選択することと同じ、すなわち丸長なのだ。この クソ忙しい中で、温泉一泊二日を強行するという行為が、無駄に見えるとしたら、それは君の弱さから由来するすべてのものだ。

今年のジョッピンカル・アウォーズは、「水の王国ラグ〜ン」で遊んでみたい、という理由で定山渓ビューホテル本館(あぶねえ!リンクをクリックするんじゃねえ!すっげえ重いぞ)に決定した。繁忙期ではあるが、週末までに客室の確保と半額近くまで値切れ!というフロント陣の炎の指令を、加藤@テレビハウスは眼から血を流しながら力の限り遂行した。

栄えある第2回ジョッピンカル・アウォーズに招待されたのは、ベストイレブン受賞のメンバーはもちろん、各界から著名人も招かれた。女性陣に至っては人数は昨年と変わらないものの、今年の女性陣は昨年に比べ、出産経験がないだけでも、やや前進といったところである。ただし来年はアングラ寄りではない女性の参加も期待したいところだ。

この日、朝からすべての仕事を放棄して乗り込んだJd@モーニングを先頭に次々とホテルにメンバーは集まった。

ジョッピン国家斉唱で始まる予定の式典は、音響設備の不備で今年も却下。

戦績発表、この一年の分析と来年の課題を大急ぎで済ませた後は、アウォーズ恒例ビンゴ大会。

一等、電気カジュアルこたつは、ぎんぞー@ニューエッジがGET。その他、一流メーカーペアウォッチから壊れたワープロまで様々な豪華景品がまんべんなく参加者全員にプレゼントされた。

続いて現金ビンゴ大会では、ヤスヨン&まあちゃんのゲストカップルが立て続けに四万円をGET。無欲の勝利に、この夜、コンパニオンに誘われて、ケツの毛までぼったくられたドゥンガ斉藤率いるロシアンショーチームは、炎の憤りを隠せないでいた。

最後にGパン@モーニングが会費も含む有り金全部をつっこみ、炎の自爆覚悟で三万数千円を取り返したが、フライドポテト三千円の痛手がどれほど癒されたかは知る由もない。

一方、男女混浴の露天風呂ではアングラ写真撮影が行われた。ぎんぞーがこのためにわざわざ購入した水中カメラには、一般のお店では現像できないものが様々と念写されていた筈だ。

こうして、就寝中の深夜の客室にバズーカ砲が撃ち込まれる、というささいなアクシデントはあったが、滞りなく ジョッピンカル・アウォーズは終了した。

さて、ジョッピンカル札幌は、これで一旦オフシーズンを迎える。

昨年はアウォーズで多大な負債を出した事で、一時は七万数千円の立て替えを榎木津礼二郎代表が担ったが、今年は積極的な興業や、札幌市や道、市民団体からの寄付も絶えなかったため、なんと二年目にして黒字経営に持ち込むことに成功したのだ。世界のサッカークラブチームでもこれほどの健全経営は前代未聞である。

この利益分の使途について榎木津礼二郎代表は、

「吉原宏太のG大阪行きも決まって半泣き状態のコンサドーレ札幌のサポートシップ・スポンサーになる」

と発言して、周囲から猛反対を受けている最中である。

ロイタ一発・共同通信

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