聖戦、クリスマス!

もうすぐ、くりすます、いえ〜!
クリスマスをことさら重要に考える年頃がある。クリスマスを独りで迎えることは、まるで世界中で一番不幸であるかのごとく錯覚するのだ。

お誕生日とクリスマスを一緒に過ごすのに誰を選ぶのか、というのは特別な選択なのだ。女の娘であればなおさらだ。男の子がクリスマスになるべく仕事をしたくないのは、その日が特別なのではなく、彼女を悲しませたく(あるいは怒られたく)ないからなのではないだろうか?

女の娘は例外なく占いが好きなように、アニバーサーリーは僕たちが想像する以上の聖域だ。その日だけは、どんな嘘をついても神さまがくれた奇跡だと受け取ってくれる。
不幸にもパートナーの確保に失敗した女の娘は、やけになって仕事をする(ふりをする)か、部屋に鍵をかけ留守番電話にして、じっと息を殺してその日が終わるのを待っていたりするくらいだ。たとえそれが一時しのぎの見せかけだとしても、女ともだちへのクリスマス自慢であるアリバイづくりが必要だ。

出会い頭の夏の事故のような恋愛を秋に精算(もしくは正気に戻る)した女の娘たちは12月になると焦る。忘年会でとりあえず都合をつける人もいれば、現在一番近い場所に居る相手を押さえる(キープ)人もいる。現在の彼氏とクリスマスを迎えることに納得のいかない人は、この際、元彼の様子をうかがってみる。ふいに別れた彼女から連絡があるのは決まって12月だ。喧嘩別れ中の恋人同士はクリスマスには仲直りする仕組みになっている。

念のため言っておくが、そのへんを逆手にとって「クリスマス独りなら一緒に遊ばない?」と安易に誘うような男は舌を噛んで死ね。
女の子がその日に欲しいのは真実や誠意でなく奇跡と魔法だ。正義じゃない。だったら独りで好きなことをして過ごした方がマシなのだ。
クリスマスをうざったらしく思う人もいるだろうが、これもことさら重要に考えている裏返しからだろう。しかし、もちろん中にはそうでない人も居るので勘違いは禁物だ。
独身時代のみさちゃんが、恋愛に疲れてしまって、どっかの身の程知らずな親父に「クリスマスに谷啓(これがギャグのつもりならいいセンスなのだが)のディナーショー行きませんか」と誘われて、いいよ、と答えたら逆に「え!何故?どうして私と!」と天にも昇るような声で喜んでいたらしい。もちろん当日、ばっくれたらしいが。

みんながみんなクリスマスはハッピーなものじゃない。一緒に過ごせるパートナーが居る人は、お互いに感謝しよう。
僕にとって今としては残念ながら記憶の彼方でしかないからといって、決して馬鹿にしてるわけじゃない。そんな、奇跡は空から降ってくると信じている人たちが大好きだ。ただし奇跡は起きるものではない、起こすものだ。いま、あなたが描く真実が奇跡だ。降らせろ、念だ、念。

僕は、クリスマスは家族と過ごす。戦線離脱だ。
子供たちよ、よくお聞き。サンタは死んだ。

Posted by enokizu at 2000.12.22 | トラックバック
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