遺伝子工学を専攻するユートニウム博士は、その研究室でトビっきりカワイイ女の子を創造しようとしていた。
材料はお砂糖とスパイス、そして素敵なものをいっぱい…。
でもまちがって<ケミカルX>をいれてしまった瞬間、爆発音とともに<パワーパフガールズ>が誕生したのだ。
超強力三人娘。スーパーパワーで悪い奴らをやっつける。
ブロッサム、バブルス、バターカップ。
強くてかわいい正義の味方。
みんなのアイドル、パワーパフガールズ!
あらんばかりの声をあげ、狭いリビングを全力疾走するうちの3人の子供たちが唯一、黙って座って毎日観ている番組がある。それが、このパワーパフガールズ。
このアニメ、現在ではCSやケーブルテレビでしか観られないカートゥーンネットワークというアニメ専用チャンネルで世界中に放送されているアメリカ産の1話15分程度のカートゥーン。
歴史は結構古いらしく、1998年11月アメリカ・カートゥーンネットワークで連続アニメシリーズとして放送開始。
以来6才〜11才の子供たちを中心に大ブレイク。もちろん地上波でも、昨年、テレビ東京系でも放送されたらしいが視聴率が悪かったのかひっそりと終了したらしい。
しかし、世界90ヵ国で放送されているという、THE POWER PUFF GIRLSは、現在でも世界中リピート放送が続けられている。いったい全部で何話あるのかは解らない。トムとジェリーが正確に何話あるのか解らないのと同じだ。現在、新作も追加で制作されているらしい。
さっきから、らしい、らしいと繰り返すのは、僕自身ちゃんとその番組を観たことがないからである。
それでも毎日、家で繰り返しパワーパフガールズばかり流れていれば、だんだん感化されていくというもの。
とにかく毎日やっているのだ。
放送のない時間は録画しているビデオを観ている始末。無限ループ状態。
かつて、何人居るかも知らなかった僕がモー娘。の世界に引きずり込まれたのと同じ。
アニおたになる日も近い。

さて、パワーパフガールズ。まずはこの独特なキャラクター。
誇張、単純化、カラフルな色使い、シュール、レトロモダン(死語)
ゲイラカイトみたいな眼だな、と思った僕も相当古い。
ここまでくれば、もうアメリカの雑貨みたいなもんだ。
最初に観たとき、なんだこれフラッシュアニメかと眼を疑ったくらいだ。(病んでいる)
パワーパフガールズは、壁でも扉でも何でもぶち破りながら登場する3人の幼稚園児。
得意技は空を飛ぶこと、目からビーム。
子供向けの単純な勧善懲悪ストーリー、の筈だが、これが結構現代的。
テンション高過ぎ、脚本家、ドラッグでもやってんじゃねーか?
スーパーマンやスパイダーマンとは違う。適度にブラック。
人種差別あり、障害者差別あり。
主人公が万引きもするし、指が4本な時点で日本の地上波じゃ絶対無理。
この作品には罪を憎んで人を憎まずという言葉はない。
たとえ、操られていても、襲ってくる奴は敵と見なす→ぼっこぼこ、タコなぐりで無事解決。
主人公達が淡々と悪役を殴ってる、アメリカ産の遠慮の無い描写。
さすがペドの本場の国アメリカ。
なんでもかんでもスーパーパワーで片けるいい加減さもたまらなくいい。
バッドエンドはまだしも。オチがない時も多々あり。素晴らしい 。
日本のアニメのようなサブカルチャーになんて何も訴えない。
まともに対決できる日本人が居るとしたら、水森亜土たんくらいなもんだろう。
で、音楽が結構いい。ハードアレンジのポップソング。
最近ではこれも新しい何かのジャンルなのかもしれないが、僕にしてみればトーキングヘッズ、トムトムクラブ(あ、おんなじか)B52s、ヘブン17、ヒューマンリーグ(あ、これも同じか)とか、それ系。
世界中にマニアックなファンを持つアニメらしく、最近トリビュートアルバムまで出た。

参加アーティストも、いつ生き返ったのか知らなかったDEVOや、日本からもコーネリアス、少年ナイフが参加。
濃ゆいハードポップアルバムで、現在、ハードローテーション。
グッズ関連もこれまでは日本に代理店が無かった(その程度の人気だと評価されていた)
札幌では4プラの上とかの輸入雑貨屋でしか手に入らなかったのだが、最近、セガトイズが販売を始めたようだ。
おすすめは、原宿キティランドで品切れ続出のパワーパフガールズのコレクションエッグ。
羽田空港のおもちゃ売り場(ディズニー系とか並んでる2Fの)の一角で、初めてパワーパフのコーナーを見つけたときには、目眩がして倒れそうになったくらいだ(すでに重病)
娘に好かれるためならなんでもやる。若い娘に入れあげるのと同じようなもんだ。
海外旅行に行くなら頼む、パワパフグッズを買ってきてくれ。
地上波の放送が無いというのに、いまだに世界中でじわじわと人気を広げていくパワーパフガールズ。
日本でも、CS等で既に中毒者多数。
それを察知してかこの夏、映画も公開されたようだ。もちろん世界中で。
パワーパフガールズTheムービー(全国松竹、東急系映画館で8/3からロードショウ)
この快進撃はまだまだ広がるのだろうか。
商売柄、つい、広告のキャラクターに使えないだろうかとも考えてしまう。
同じようなターゲットのキャラクターとしては、例えばミニモニが考えられるが、パワーパフガールズはワールドワイド。ここにプロ野球とワールドカップくらいの格差と魅力を感じてしまうのだ。
アニメに関しては世界からも高い評価を受けてきた日本。
それでも、パワーパフガールズのような作品はこれまでもそしてこれからも生まれることはないだろう。
最近の日本の子供向けのアニメはグッズ抱き合わせか、親の世代からの押しつけのようなリバイバル(リサイクル)
それでも、世界中の子供たちが広告や世の中の風潮に感化されず、自分たちで良い物はいいと判断できる現実は、世の中まだまだ捨てたもんじゃあないと心強い。
僕たちにとってのトムとジェリーのように、パワーパフガールズが幼年期の古典になるのだろう。
パワーパフガールズのエンディングは毎回、次のナレーションで終わる。
バッドエンディングでもオチてなくても関係ない。
今日もみーんなすくわれた!サンキュー、パワーパフガールズ!
Posted by enokizu at 2002.8. 9 | トラックバック