1999.8.10(031)号
希望を抱き、恐怖に震え、畏怖にうたれる。究極の歓喜があり、耐えがたい絶望がある。サッカーという冒険には、人間のあらゆる感情が凝縮され、すべての営みが投影される。だから、刻まれた記憶は決して色褪せない。

大地蹴玉団、炎のアドバイス(大地蹴玉団vsヘモグロビン)text by - Norito Syadang

さる事件以降、厳重にパスワードロックされた榎木津礼二郎のメールボックスに一通の手紙が届いた。

6月12日に2−2で引き分け、8月28日に因縁決着をつける予定の大地蹴玉団の選手からだ。
彼はヘモグロビンに対して我々にこうアドバイスしてくれた-


ジョッピン・フリークスのみなさんこんにちわ。
大地蹴玉団の社団 法人(しゃだん のりと)と申します。

みなさんが灼熱の白旗山で宮川一夫追悼試合にいそしんでいた8月8日、我々もナイターでジョッピンカルの異母兄弟チーム、ヘモグロビンと対戦いたしました。私ならずとも誰もが尊敬する榎木津礼二郎氏に頼まれまして、みなさんの参考になれば、と筆を執らせていただいた次第です。かしこ。

場所は、月寒中学校グラウンドの学校開放を利用して行われました。
同日、ジョッピンカルが札幌市内で最も高価な白旗山競技場の午後1時というゴールデンタイムに試合を行ったに対してヘモグロビンは、川向こうの貧乏くさい中学校の空き時間、としょっぱなからアンダーグラウンドな雰囲気で私たちを威圧しました。
音楽に例えると、ジョッピンカルが札幌厚生年金会館で公演を行うのに対して、ヘモグロビンは「遊音」でゲリラ的ギグを行うという感じでしょうか?
その夜は、ナイターだというのに気温28度!湿度に至っては100パーセントを超えていたかもしれません。 私どもの大地蹴玉団もその経営母体は社団法人北海道栽培漁業振興公社総務部総務課という戒名のようなお堅いところなので、育ちの良い我々にとって、いきなりアウェイの洗礼を受けた感じです。

19:00キックオフで試合は始まりました。
私たちにとっても初のナイターということで楽しみにしていたのですが、いきなりヘモグロビンの大きな罠が待っていました。
グラウンドは半分しか照明が届いていないのです!もちろん私たち大地蹴玉団側の半面は暗闇の中です。悪条件には馴れていない大地蹴玉団をあざ笑うかのように、ヘモグロビンは立て続けに2点を先取しやがりました。

中でも私たちを驚かせたのが、ヘモグロビン99番?のセンターフォワードの選手です。
グラスウール札幌の9番をぶっちぎるくらい足が速く、その選手に縦ポンでパスが出て、一人で持ち込みシュート、といった感じです。フォーメーション的にはワントップ気味で中盤はほとんど人がいなく、DFにものすごく人がたまっていて(おそらく11人以上は居た)こちらのペースでサッカーをやらせてもらえない感じです。それと、小泉さんは怪我(もしくは年齢)のため、5分位しか出場してませんでした。縦ポンオンリーでこられると、うちのDF陣で(ジョッピンカルでも手を焼くと思います)追いつける者がいないので、ボールの支配率はTERRAの方が上だった割には、つらいゲーム内容でした、

で、試合の方なんですが結局、大地蹴玉団はシステムを変えて逆転に成功。大地蹴玉団4点−ヘモグロビン3点という結果でした。

試合後、小泉さんとお話をしてまして「榎木津さんたちとやらないのですか?」と聞いたところ、「まだ、そんな(冷静にお互いサッカーやれる)状況をじゃないから、時期を見て」とのことでした。

っていいますか、結構やると思います−ヘモグロビン。

それでは、8/28の対戦&PK合戦楽しみにしております。
新しい今年度の登録メンバー表見ました、女性っぽい人がふえましたね。

では。

社団 法人(しゃだん のりと)@大地蹴玉団

ロイタ一発・共同通信

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