1999.6.14(020)号

前に、もっと前に-higher than sun

6月12日、よさこいソーラン祭りの一環としてジョッピンカル札幌と社団法人 北海道栽培漁業振興公社TERRA F.Cとのフレンドリーマッチが行われた。
この日は新ユニフォームのお披露目試合、先週お伝えしたように妥協無く作った高価なユニフォームは、せめて格好だけでも相手を威圧するにふさわしい出来映えだ。ところが登場したTERRA F.Cは、ジョッピンカル札幌のアズーリ・ユニフォームデザインが94年アメリカワールドカップ、ディアドラ製に対して、98年フランスワールドカップ、ナイキ製。格好だけで完全に威圧されてしまった。
 

先週、足首捻挫したゲームメーカーG-PANを欠いての布陣でゲームは始まった。

徹底したマンマークと高いラインの押し上げ、2列目からの飛び出しとサッカーレベルでは非常に高度な戦術を展開するTERRA F.Cが序盤からゲームを支配、左右に振られたヘディングシュートであっさり先制。ナイジェリアワールドユース決勝のスペイン戦、もしくは草レベルに置き換えるなら昨年のゴイス戦のような大量点の予感を感じさせた。
試合は20分4本の変則的マッチで行われたが、前半を0-2で折り返すと中盤を作れないジョッピンカル札幌は戦術を変更、困ったときの縦ポンサッカーに切り替えた。形に拘っている場合ではないのだ。
徹底したカウンターからロングボール一発のゲリラ戦術は正攻法のチームには効果的だ。運良く2点を返し時間切れ。80分の戦いは総得点は2-2で逃げ切った。
 

試合後、Jr、奥田、植田、遠藤により反省を兼ねた居残り特訓が丸井今井屋上ビアガーデンで行われた。今日の2-2の試合結果を引き分けの勝ち点1にするよりも、4セットを2試合したことにして、0-2、2-0の勝ち点3にしたほうが得なのではないかと、流石、本業は数字にうるさい悪徳プロデューサーJrから提案があったが、内容から見れば完敗、2-2で納得することにした。

「考えてもみたまえ」と榎木津礼二郎監督は語る「2試合連続で引き分け続きだが、記録上、4試合負け知らずだ」と炎の前向き発言。
 

来週は若いチーム「マルコーン厚別」との初顔合わせ。その後にも対戦希望のオファーはとぎれもなく届いている。

やっと気がついたのだが、たいていのメールにはこう書いてある。「HPを見させてもらいましたが、毎週試合しているなんてすごいですね」と。
魂に斧を打ち込まれたような衝撃が榎木津礼二郎監督に走った。やり過ぎだっだ。Jリーグだって休みはある、そういえば練習なんか今年一回もやってない。ジョッピンカル札幌の基本理念は「家族を大切に」家族を大切にできないものにフットボールの神様は微笑まない。離婚訴訟中の噂がもちきりのGINZOだけの話ではないのだ。
 
人が一つの悪徳に溺れずに済むのは、悪徳をいくつも持っているからであることが多い。
 

遠回しな表現で悪いね。

 

ロイタ一発・共同通信

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